Raspberry Pi買ってみたけど何から始めていいかわからない、何をしたらいいかわからないという方も多いかと思います。私自身がどんな設定を最初にしているか、それを書いていきます。
目次
- 必要なもの
- Raspberry Pi起動前の準備
- 起動後のセットアップ
- サーバを立てるなら必須:IPアドレス固定
- 余談:Windowsのリモートデスクトップを使ってRaspberryPiのデスクトップの画面を表示する。
必要なもの
まずはここからという方もいるかと思うので丁寧に説明していきます。必要なものはこんな感じです。Wi-Fiは後で有効にするという前提のもと設定していきます。
- Raspberry Pi ~Bシリーズ 本体
- microSDカードまたはUSBメモリ(OS書き込み)
- (microSDカードを用いる場合は)SDカードリーダ
- 電源
- LANケーブル
- ルータまたはスイッチングハブなど
- パソコン
最低でこれだけあれば大丈夫です。わかりにくいものもあるかと思うので、それぞれ説明していきます。あと、もしモニターに映してデスクトップ風に使いたいというのであれば、
も必要になります。
Raspberry Pi 本体
Raspberry Piにもバージョンだったり種類があります。思いつくだけでも下に書く分は思いつきます。
- 4 B(2GB/4GB/8GB)
- 3 B
- 3 B+
- 3 A
- zero W
- zero WH
本当はもっと思い浮かびますが、あくまで最近物でというところですね。どれかえばいいのって思われるかもしれませんが、基本的には初学者のかたは4Bというシリーズにしましょう。後ろに2GB/4GB/8GBとか書いてるしなんだそれとなるかとは思いますが、メモリ容量の違いです。少しセンサーを使ってみて遊びたいとかっていう感じなら2GBモデル、なんかデスクトップPCみたいに扱えるって聞いた!webブラウジングを楽しみたい!というのであれば4GB以上のモデルでいいかと思います。正直8GBはこの性能だと使いきるのは難しいんじゃないかなと思うのでいらないかと。私は使う方法を思い浮かべたりしますけど、絶対に普通の人はそんな使い方しないので、割愛します。おすすめは4B 4GBモデルですよ!
microSDまたはUSBメモリ
OSのインストールに使います。はっきりいうと、microSDを買ってください。USBメモリブートは興味が出たとか、どうしてもOSの読み書きをお金かけてでも早くしたいとかっていう場合に使ったほうがいいです。4BだとまだUSBメモリからのOS起動はテスト中なのでおすすめしません。
microSDが一番ベーシックなやり方なので、このページにたどり着くということは、あまりよくわかっていないことが多いと思うので、とりあえず一番王道を行くのがいいと思います。
microSDならなんでもいいのかというと、そういうわけでもありません。実はmicroSDという記録媒体は壊れます。現に5枚は壊しました。なので壊れにくいとかのイチオシのものがあるので、良ければこのページを見てみてください。(この記事執筆時点ではまだ未完成です。できたら更新します。)
容量もリンク先に書きますが、8GBもあれば十分OSとかは入りますが、かつかつすぎてもよくないので16GB以上のものを選択しましょう。最近128GBとかが1800円ぐらいで売られてたりしますが。そんなに大きなものを買うぐらいなら耐久性に振りたいところです。
SDカードリーダ
その場しのぎ程度ならダイソーなどの100円ショップで売っているもので問題ありませんが、今後使う機会が増えそうとかカメラみたいにSDカードのやりとりを頻繁にする予定があるなら少しいいもの、USB3.0対応とうたっているものがいいのですよ。
電源
これは結構難しいものになってきます。あと気を付けてほしいのが冒頭で説明したRaspebrry Pi 4B っていうのは電源端子の形状が従来のmicroBからType-Cに変わったので気を付けてください。5V3AでType-C、定格出力で出せる電源を買うしかないのですが、そんなのいわれてもわからない!ってなると思います。しかもこれに関してはものによっても「安定」しているとかっていうのもあって一般的な話というのは難しいです。なので、googleなんかで、Raspberry Pi4 電源とかで調べて対応をうたっているものを買うのが確実化と思います。直接部品やRaspberry Piとかを卸しているKSYさんとかで買うのが確実です。私は4Bのは規格を読んで買いましたが、3B+の電源は面倒だったので、amazonで「Raspbery Pi 3B+ 電源」とかで調べて買いました笑。正直こんなもんです。
あと書いてなったのですが、スマホの充電器と一緒の形だからといってそういうのを見ると出力の規格的にダメだったり不安定になったりといいことがないので、専用の電源のほうがおすすめです。
LANケーブル
これもこんなこと言ってしまって申し訳ないのですが、ダイソーで販売しているもので十分です。別記事で紹介する予定ですが、NASにするとかっていうのであればバッファローやエレコムなどの数百円のものでいいので1Gbps対応のLANケーブルを買いましょう。ダイソーもその規格になっているのですが、明らかにメーカー製に比べて遅いらしいのでご自身の用途と相談してあったものものを買ってください。ちなみに本体が1Gbpsまでしか対応していないのでそれ以上の早い規格に対応しているほうがスピードが出るとかっていうことはありあません。
ちなみにデスクトップ風に使いたい、HDMIケーブルを使ってモニターに映す場合で、Wi-Fiの環境があるのであれば不要ですが、持っていないのであれば1本持っておくことをお勧めします。
ルータまたはスイッチングハブなど
ネットワークも割と知識があるので、本来の意味と全くベルというのは知ってはいますが、あくまで世間一般ではということで、今回はWi-Fiを飛ばしているやつがルータだと思ってくれて大丈夫です。スイッチングハブとはなにと思うかもしれませんが、Wi-Fi機能がついてないルータだと思ってください。なので難しく書いてはいますが、この時代そういった装置が家にないほうが珍しいようなものです。
その機械の後ろを見るとLANケーブルをさせる穴があるかと思います。まれに無線専用でLANポートがなかったりするのもありますが、今回はある前提のもと話します。スイッチングハブには必ずありますのでご安心ください。ポートはあるけど空いていない!って場合は優先接続をする必要がなければ、一時的にセットアップの時だけポートを開けて、そのあとはWi-Fiで作業をするなんてこともできるので安心してください。ただ、このサイトはほとんどが何かのサーバを扱うので、有線接続を基本としています。なので、その説明は別のサイトを参照していただければ助かります。
パソコン
macでもWindowsでも、Linuxでもなんでも大丈夫です。スイッチングハブしかご自宅にない場合は、LANポートがついているパソコンでないと作業はできないかと思います。macは持っていますが、Linuxいじりには使わないので、細かいことはあまりわかりません。パソコンはmicroSDカードにOSを書き込むのに必要になります。
とはいえ、Raspberry Piを操作するときにパソコン経由で行う場合はほとんどターミナル(真っ黒な画面に文字が出てるやつです)から操作することになるので、あまり関係はないかもしれませんね。
microHDMI to HDMI ケーブル
amazonベーシックあたりのケーブルでいいです。ほかの同じようなものでもいいです。私自身が持っているケーブルはamazonベーシックですが、なぜかというと、Raspberry Pi 4Bが4K60fps出力というものに対応していて、これは規格を満たしていないといけないのですが、安いケーブルってそういう規格を満たしていないので、一番安心そうなのを選びました。使ってみた感想としては、間違いはなかったです。いい買い物でした。
マウス&キーボート
安いUSB接続のもので大丈夫です。Bluetoothのものでも接続はできるかと思いますが、その設定にUSBマウスかキーボードが必要になるかと思うのでどちらも最初はUSBのものを持っていたほうが安心してセットアップできつと思います。
余談
実はRaspberry Piって色々しようと思ったら結構お金かかるんですよね。買うものが多い。1回そういう環境を整えたことがあれば、本体とmicroSDと電源ですがこれだけでも本体7000円だとしたら1万円弱ぐらいかかるんですいよね…
起動前のセットアップ
まず前提としてRaspberry Pi OS (旧Raspbian)をインストールする前提で書きます。Raspbian?Raspberry Pi OS?なんだそれっていう方はとりあえずこれでいいと思います。Raspbery Piを使う人の中では一番使用人口が多いOSで調べると多くの情報がみつかるのと、困ったときにも情報が多いのを生かして解決しやすいです。
あと今回はWindowsでセットアップを行います。
ではRaspberry Pi OSを以下のサイトからダウンロードします。
まずこのサイトに行くといくつかのOSが書いてあるように感じますが以下の画像の"Download ZIP"を選んでください。
とりあえずこれとは言いましたが、まずここでDLできるOSは以下の3パターンです。意訳するとこんなことが書いてあります。
- Raspberry Pi OS 32bit デスクトップバージョン、推奨ソフトウェア入り
- Raspberry Pi OS 32bit デスクトップバージョン
- Raspberry Pi OS Lite 32bit
これはそれぞれ何が違うかというと、一番上の推奨ソフトウェア入りっていうのが、簡単にいうと真ん中のやつに便利なソフト先に入れてやったぞーっていうやつなので、デスクトップバージョンは機能的にはほとんど変わりはありませんが、入っているソフトが少し違うといったところです。
Raspbery Pi OS Liteはその対極にあります。本当にOSとして最小限のものなのでHDMIをつなげても無機質黒色の背景に文字の画面しか出ませんし、ソフトウェアも自分で必要なものを入れるような感じになります。玄人向けだと思ってくれればいいです。
一番ベーシックなのはデスクトップバージョンの推奨ソフトウェア入りなので今回はそれを選びました。
次はこれを書き込むわけですが、OSを使っていくうちにこのSDカードのバックアップを取りたいって時が出てくるので皆さんがweb上でみなさん使っていないツールでやっていこうと思います。日本語ですごくシンプルで使いやすいので今回はDD for Windowsというソフトを使用していきます。
DD for Windows のアクセスして、ダウンロードのところから、旧バージョンの最新の0.9.9.8をダウンロードします。
ダウンロードしたら先ほどダウンロードしたOSとDD for windows を解凍してDDWin_Ver0998のフォルダに入ります。
今からOSの書き込みを始めるので、SDカードリーダーに用意したmicroSDを差し込みパソコンに認識させてください。
次にDDWin.wxeを右クリックして管理者として実行を押します。
この状態で起動して「ディスク選択」で書き込むmicroSDのドライブを選択します。次にファイル選択で先ほど解凍したOSの.imgファイルを選択します。その状態で書き込みを押します。すると2回ぐらい警告が出るかと思いますが、全部OKを選択してください。
しばらくするとOSの書き込みが終わります。するとWindowsからドライブはフォーマットをする必要がありますとか言われますが無視してください。フォーマットすると書き込んだOSが消えてしまいます。
次に、エクスプローラーを開いて、bootというディスクを選択してください。先ほどOSを書き込んだドライブです。ここにsshというファイルを作ってください。拡張子を表示させて、右クリックテキスファイルを作成して.txtを消しつつsshっていうファイルを作れば作れます。拡張子の表示は、画像の通り、上のほうの表示タブから設定できます。
これで起動前のパソコンでの準備は終了です。
パソコンからmicroSDを取り外し、Raspberry PIにさしてください。LANケーブルもつないで、HDMIケーブルをつなぐ人はそれもつなぎましょう。使うのであればマウス、キーボードも今で大丈夫です。
最後に電源を差し込むと電源が入ります。スイッチ解かないので、差し込んだ瞬間に電源がオンになりますので、それまでにぜんぶケーブルはつないでおきましょう。
次はインストール後に何をするにしても共通でしているセットアップです。
起動後のセットアップ
ssh接続をします。コマンドプロンプトでもなんでもいいのですが、今回はTera Termというソフトを利用します。
TeraTermのインストールは割愛します。指示通りにやればできますので。
開いたら、ホストのところに「raspberrypi.local」と入力、すると警告が出ます。
「続行」を押してください。するとユーザ名とパスワードを入れる画面になるので、デフォルトの設定を入れます。
- ユーザー名: pi
- パスワード: raspberry
これでログインしてもらえれば大丈夫です。
黒い画面でびっくりするかもしれませんが以下のコマンドを1行ずつ入力してください。
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
次に本体の設定をしていきます。
sudo raspi-config
したのような青い画面になるので設定をしていきます、。
以下のように進み設定してください。
Locationary option > Change Locale > ja UTF-8
ja UTF-8を選択する画面ではスペースで*をつけて選択をしてください。
次に時間を設定します。以下のように設定しましょう。
Locationary option > Change time zone> Asia >Tokyo
一応これで最低限は使えます。Wi-Fiを使うのであれば
Locationary option > Change WLAN Country > JP Japan
を選択。直接キーボードを使うのであれば、
Locationary option > Change Keyboard Layout
を選択すれば大丈夫です。
これで共通する設定は終わりなので、再起動をしましょう。
sudo reboot
これで共通する設定は終わりです。お疲れさまでした。
以下は余談ですが、初めての方なら楽しいと思うのでぜひという内容です。
サーバを立てるなら必須:IPアドレス固定
この項は少し上級者向けです。IPアドレスはインターネットの住所ですが、家庭内のIPアドレス、つまりローカルIPアドレスを固定します。このIPアドレスとやらを固定すると何がいいのかというと、IPアドレスを指定してやれば必ず宛先がRaspberry Piになるように指定できるからです。
普段の生活ではこういうことを意識しませんが、皆さんがスマホをWiFiに繋ぐと、勝手にIPアドレスが割り当てられています。しかし毎回これは繋ぎなおすたびに変わるので、IPアドレスだけであなたのスマホを特定できないわけです。これを毎回同じIPにしてわかるようにしちゃおうというのがIPアドレス固定のやりたいことです。
では固定していきますが、これは先ほど話に出てきた「ルータ」の設定によってどんなIPアドレスに固定できるかが変わってきますので、ここら辺のご自身の環境で固定できるIPアドレスについては各自で調べていただくようにお願いします。以下のコマンドを実行してファイルを編集します。
nano /etc/dhcpcd.conf
一番下に以下のように記述。ただし各自の環境によるので各自で調べて合わせてください。
interface eth0
static ip_address=192.168.1.20/24
static routers=192.168.1.1
static domain_name_servers=192.168.1.1
1行目はコピペで大丈夫、2行目は固定したいIPアドレスに。それ以降が難しいのですが、一般的な環境では固定したい行の最後の「.」以降の数字を「1」にしたもので大丈夫だと思います。特殊な環境だと全然違うので頑張って家庭内環境を調べてください。私ではどうにもできないことですので。
あとはこれを保存して再起動したらIPアドレスの固定ができているはずです。
sudo reboot
ここまで設定できたら、webサーバを立てる説明を読んでいる方は、以下のリンクへ行ってください。
Windowsのリモートデスクトップを使ってRaspberryPiのデスクトップの画面を表示する。
リモートデスクトップって使ったことありますか?Windowsの画面にRaspberry Piの画面をうつせるんです。標準の機能だとVNCというのがそれにあたるんですが、これはWindowsに専用のソフト入れなければならず面倒なのでRaspberry Piにソフトを入れて「リモートデスクトップ接続」のソフトで開けるようにします。
以下のコマンドを、先ほどの手順に従ってRaspberry Piに接続して実行します。
sudo apt-get install xrdp
これのインストールが終わったら、リモートデスクトップ接続のソフトを開いて、コンピュータ名のところに「raspberrypi.local」と入れると接続できます。そのあと、ログインを求められるので、TeraTermの時と同じユーザーとパスワードを入力するだけで画面が映ります。初めてだと感動しますね。これでこの後はあなたの好きなことができます。
よいラズパイライフを!お疲れさまでした。