自転車安全整備士・自転車技士試験の受験記。私がした試験対策や本番について

2022年度の自転車技士と自転車安全整備士の試験を受けました。先に結果を書くと一発合格でしたので、そのために私がしたことや当日の雰囲気や流れについて残しておきます。

同じような受験記を書かれている方もいっしゃいますが、数が少ないので、もし受験を考えている方の参考になれば良いかなと思っています。

ここでは、試験対策や本番の雰囲気や流れの外に、気を付けておいた方が良かったことなども書きます。例えば試験に使う自転車や実技の時間配分、持ち込んだ工具等、そんな話を書きます。

ちなみに、私は非正規雇用で自転車屋に勤めています。かれこれ働いて4年以上です。もっと早くにとればよかったのですが、忙しかったり、色々不幸なことがあり受験できないでいたので、ここにきて受験したという形になります。

この記事は殆ど写真がない記事になってしまいますが、気になる方は是非最後まで読んでいってください。

というわけで、書いていきます。

目次

自転車安全整備士と自転車技士

受験しようと考えている方はご存じかもしれませんが、簡単に紹介しておきます。

整備士の試験と言っても実は2種類存在しています。それが「自転車安全整備士」と「自転車技士」の2種類です。

受験時にはどの試験かを選んで受ける必要があります。どちらか片方だけの受験も可能です。

では自転車安全整備士と自転車技士はどう違うのか?という話なのですが、簡単に言ってしまえば発行している団体が違います。

自転車安全整備士が「公益財団法人 日本交通管理技術協会」で、自転車技士が「一般財団法人 日本車両検査協会」です。

資格発行元
自転車安全整備士公益財団法人 日本交通管理技術協会
自転車技士一般財団法人 日本車両検査協会
発行元まとめ

発行元が違うので別の資格になっていて、試験も別にあるという感じだと思っておけば良いでしょう。

試験の内容

自転車安全整備士と自転車技士の試験は筆記試験と実技試験があり、それに加えて安全整備士のみが面接試験もあります。筆記試験についてはそれぞれ別の問題ですが、実技試験は共通です。

資格筆記実技面接
自転車安全整備士〇(共通)
自転車技士〇(共通)×
試験項目まとめ

それぞれの試験とも受験する年の内容に合わせてみてもらえたら良いと思いますが、例年の実技試験は、ばらし25分、ほぼバラの状態から後ろ車輪組をして完成まで持っていくのを80分で行う試験です。

筆記試験は自転車技士は技術的な内容を深めに、自転車安全整備士は自転車の乗り方等から簡単な技術的なことまで幅広く浅く問われるイメージです。

面接試験は、面接官の質疑応答にこたえる時間って感じでした。ただの雑談とまではいいませんが、自転車との向き合い方みたいなところを見ていると感じました。言い方は悪いですが、試験だけではわからない”本当にヤバい人”を落とすための人柄を見る試験だと思います。周りの話を聞いていても簡単に落とされるものではないと思います。

試験対策

実技試験の対策から。これはひたすら練習あるのみとしか言えません。昨今の自転車屋では後ろ車輪組は普段からするようなことではないと思うので練習は必須でしょう。

全体の時間が80分と長いですが、車輪組にかける時間が大切になります。大体40分以内が目安ですね。残り40分で他の部分をくみ上げるという形になります。時間が取れない場合は、車輪組とそれ以外の部分で分割して練習するとペースをつかみやすいです。ちなみに早い人なら20分ぐらいで組めるようで、私は練習時は27分ぐらいでした。本番に変なミスやトラブルがあり遅くなるので練習時は30分以内ぐらいで組める方がいいと感じました。

また、練習する際は作業スペースについても気を付けたほうが良いでしょう。日ごろから試験のスペースに合わせて練習したほうが良いです。思いのほか狭いです。私は狭いと聞かされていたのでとてもコンパクトになるように練習し続けた結果、本番が広く感じましたが、一般的な感覚で言うなら明らかに狭いです。1辺の長さが自転車の長さの正方形が試験スペースぐらいのイメージです。自転車を置いたら1/3ぐらい場所が消えて、工具でもある程度場所をとられます。

筆記試験はJIS規格等の出題から自転車の仕組み、交通ルールまで幅広く聞かれます。過去問を購入できる(というかしないと難しい)ので一緒に他の規格や整備についての情報などんの冊子も一緒に購入しましょう。購入した全てに目を通しておきましょう。

勉強に使った冊子

とはいいますが、過去問をたくさん解くと問題の傾向が見えてきますし、過去問とほぼ一緒の問題もあるので過去問を必死になってとき、間違えた部分の補足説明をきっちりと覚えていく感じで対策すれば点が取れるようになると思います。過去問を何周も解いて問題に慣れて知識を得ましょう。時間については私はかなり余りました。これも過去問をしっかりやれば問題なかったですね。

面接試験は何も対策しなくても良いと感じました。私の場合はなぜこの試験を受けたのかや、接客時の考え方などを聞かれたので販売店で働く方はいつも通りのことを話せば問題ないと思います。上で書いた通り、本当にヤバい人を落とすためだと思われるので、そんなに身構えなくても大丈夫でしょう。

用意する自転車の話

ほぼバラの状態から組むなんて話をしましたが、試験につかう自転車は自分で用意しなければなりません。また、お客様に販売できるような状態でなければならないので、原則新車です。

どこかまでの試験では新車を用意しろと書いていたはずですが、私が受験した年は新車に関わらず見たいな表現があったので綺麗であればよくなったのかもしれませんが、不明です。新車が無難です。年度によって書き方が違うのかも?

ちなみに、商品価値を損なうような傷があると減点と書いていましたが、先人たちの情報によると、ある程度傷があっても試験前に申告すれば大丈夫ということを聞いていました。しかし、本年度の試験からはそういった申告は無しにすると試験会場での説明があり会場が少しざわついていました。私はお店で使用している古めの整備用の練習自転車を使ったですが、割とフレームに傷があるので動揺しましたね。

とりあえず、受験予定の方は自転車を用意しないといけませんが、どんな自転車がいいのか。大体は職場の先輩に聞いてお勧めを聞けると思うのですが、そうもいかない方のために条件を紹介しておきます。

試験用の自転車には条件があるので、必ず受験要項で必要な仕様の確認を行ってください。例えばフロント変速がいるとか、26インチ以上だとか、スポークの本数だとかですね。しっかりと指定があります。毎年仕様違いで受験不可という方が一定数いるみたいです。あとはその使用に合わせるために市販車を改造するのもNGです。例えば後で紹介するホイールなら、ダブルウォールをシングルウォールのリムに変えるとかですね。

そういった試験の条件を満たすのは最低条件として、そのうえで気を付けたほうがいいことを紹介します。

まずは車輪。これはスポークの本数は最低限の本数(私の受験年度は32本)で、シングルウォールのリムが望ましいです。理由はニップルがはめやすいからです。ダブルウォールは自らハンデを背負いに行っているようなものなのでやめた方が良いです。

ダブルウォールはやめておこう

フロント変速のシフターはフリクション式のものが良いです。とりあえずどこかで正しく変われば大丈夫なので時短になります。インデックスだときっちり合わせないと変速しないこともあります。時間を少しでも短くするためのテクですね。

リア変速は無難に最小限の段数が良いでしょう。私は6段を使いました。これもわざわざ採点で辛くなるようなことはしないというスタンスですね。

スプロケットはカセットよりもボスの方がスプラインを気にしないで良いので早いです。

ブレーキはVブレーキが良いですね。取り付けも調整も簡単です。ここはそこまでこだわらなくてもやりやすいもので良いと思います。

思いつく限りだとこんな感じですね。持って行った自転車は受験の仕様に適合し、かつ上記仕様に沿っていました。

用意するもの(自転車以外)

それ以外に試験に対して特別用意するものというと、工具類でしょう。使う自転車によってもまちまちですが、私の場合は以下の工具が最低限必要でした。後でこれ以外に必要だったなというものも書きます。あんまり参考にしないでください。

  • 14/15mmのボックスレンチ
  • アーレンキー6/5/3[mm]
  • 9mmボックスレンチ
  • ニップル回し
  • プラスドライバー
  • 振れ取り台・センターケージ
  • チェーンカッター
  • スプロケットリムーバー・ボス抜き
  • チェーンピン
  • 筆記用具

最低限ならたったこれだけで試験を受けて合格までいけたりします。ですが、当然ながら試験にトラブルはつきもので、私が経験したのはハブ軸のガタ。私は少しでも早くしたかったので、電動工具でハブナットを緩めていたのですが、これがダメだったようで、準備段階で車輪を外してばらしている段階でハブ軸(ロックナット)が緩んでいることに気が付きました。これは工具を持って行っていたのでなんとかなりました。それ以外にもケーブルがほつれて交換したり、チェーンの接続をミスってチェーンピンを1個無駄にしたり、練習では起きなかったことが続きました。緊張とは怖いものですね。

それ以外にひとつだけ特別にお勧めする物があるとしたら回しやすいマイナスドライバーですね。職場でも言われましたし、他のサイトでも書いている方がいますが、上が回るタイプのマイナスドライバーを持っていくのをおすすめします。というのも、車輪組の際のニップルを回す速度が爆速になります。何かをこじるのにも使えますので、絶対に持っていって欲しいですね。

ということなので、その自転車をばらしても完全に戻しきれるぐらいの工具は持っていった方が良かったと感じました。例えば最低限以外装備以外に持っていくならというものをざっとまとめてみます(一例です)。

  • ハブスパナ
  • チェーンピン
  • ワイヤーの予備
  • ワイヤーキャップ
  • 六角レンチセット
  • 頭が回るマイナスドライバー

最終的に私は普段お店で使う工具箱と普段使わない工具を持っていきました。結構たくさん持って行った方だとは思うのですが、無くて困るよりは良いですし、悩んだら色々持っていきましょう。

当日の流れとか感想とか

会場で受付をしてから会場に入り工具を広げていくような流れになります。受験地によっては受験番号によっては行く建物違ったりするも少しややこしかったですね。先に思ったことを書いておきますが、工具は多い場合は台車を持って行った方が良いです。

コロナ禍からだと思うのですが、受付に検温があったり、分散して並んだりと受付の待ち時間が長かったのを覚えています。受付は9時からでしたが、それよりも前に来て並んでいたのにも関わらず受付が終わったのが20分後。そして自分の作業するエリアに指示通り向かいます。自転車を試験会場に入れるときは空気が入っているか、仕様を満たしているかなどの確認が行われます。

私は自転車を持って行ったのみで、工具を全部運んできていたわけではなったので、そこから工具を運び込むことに。そこで最初に書いた台車が無く非常に後悔しました。駐車場から会場まで片道3分ぐらいかかる位置に車を停めていました。30度を超える夏日だった記憶で、立っていたら汗が垂れてくるような状態で工具を取りに行くのがしんどかったです。しかも私は台車を持って行かなかったばかりに3往復するハメになりました。しかも振れ取り台がとても重いので苦痛でした…

出す手間などもあるので、工具を取りに往復し終わったらすぐに試験の時間でした。余裕をもっていき、受付にも開始時間前についたにも関わらずギリギリ。最初から出鼻をくじかれた気分ですが、ひとまず試験のために必要な部分までばらしていきます。そして準備ができて少しすると試験についてのアナウンスがあり、試験開始。そこからは予定通り進んでいきます。ばらした後は確認が入るためしばらく退出です。基本的にバラしで落ちる人はそうそういないので受験者も顔は平和そうだったのが印象的です。

待機時間は外で待つのですが、これがまた暑い…それだけでも体力を持っていかれました。待機場所をなんとかして欲しかったですね…

待機時間が終わるといよいよ実技本番ともいえる組み立ててです。組み立ててる途中は検査している人が回っていますが、最初に車輪が組みあがった人は試験が注目していたのが印象的でした。他の受験者が組む光景を見ながら自分の焦りと戦います。本番は37分ぐらいかかってしまい、慣れない環境に実力が出せず非常に焦りました。その焦りからか、チェーンピンを奥に入れすぎたり、アウターが外れた状態で組み付けてしまったりと、普段ならやらないミスを起こし焦ります。やはり緊張すると普段しないミスをしてしまうものです。

なんやかんやで最後1分以内ぐらいで形になり、試験終了の合図。自転車には触らずそのまま工具を片付け撤収していきます。

ここでも台車がないのを後悔しつつ3往復して工具を回収します。余談ですが、一番片付けが遅かったようで、試験官が簡単に自転車をチェックしたり並べている最中でした。どんなことを見ているのかを偶然見れましたが、よくある定番のミスをみていました。アウターが外れていないかとかですね。写真を撮っている姿も見受けられたので、「来年度のお知らせに掲載されるんだろうなー」なんて思いながらみていました。

あとはお昼を食べて筆記試験を受けます。整備士だけか技士だけか、その両方かで試験時間などが異なります。部屋は混ぜられている感じでした。試験はこれと言って難しいことはなく、過去問を解いていれば問題なかったなという印象でした。

あとは面接を受けます。何人かがグループとなって面接をします。そこでは、いくつかの質問をされました。私がされたものは覚えている限りこんな感じでした。

  • なぜ試験を受けようと思ったのか
  • 資格を取ったらどうしたい、どう変化があると思うか
  • 試験の出来はどうだったかとか

普通に面接官と会話するようなイメージです。上の方で書いた通り、特に対策も必要ないと感じましたし、”本当にやばい人”を落とすための物なんだと感じました。

面接が終わると、実技の採点も終わっているので自転車を受け取って終わりです。余談ですが、聞いた話によると、採点から自転車が返ってきた段階でハンドルが回っていたり、車輪がずれていたりするとアウトなことが多いようです。見ている感じ実際に叩いたりして採点しているようで、動いてしまったものはそのままにされているようです。自転車を受け取った段階でこれと言って問題はなさそうだったのでひとまずは安心しました。

あとは車で地元に戻り、お店に工具を返して試験の一日は終わりでした。

結果発表について

郵送でやってきます。10月の1週目ぐらいに郵便受けにやってきました。合格している場合は、プラのカードが入っています。また、それ以外に、結果通知の紙や住所変更時の届け出、合格証の発行方法などの記載もあります。不合格だったらカードは入っていないのでしょう…

私は記念に色々残しておきたかったので整備士と技士両方の合格証と技士にのみあるバッジの発行をしました。ただの自己満足です。

合格証は手数料の振込をって1か月以上たったころにやってきました。

雑感

私は無事に合格できました。できなかったら自転車業界に勤めるのであれば何回でも受けることになると思いますが、不合格でも一部試験が合格であれば免除を受けることができます。それを差し引いても受験料が高かったなぁというのが感想です。アルバイトで元を取るのは中々大変そうな感じです。

筆記試験の勉強は自転車が好きだったのもあってか1週間ぐらいで対策できましたが、実技の方は普段の業務では触れないことも多い部分があるので、非常に時間がかかったなと思います。また、練習でできても、本番は緊張から思ったように進まなかったと思ったので、もっと練習して余裕を持って挑むべきだったなと感じました。

難易度でいうと、合格率を見るとそこまで難しくないように感じるかもしれませんが、前提条件が2年以上自転車関係の仕事をするということを考えると、低いと考えるべきです。聞いてる限り落ちる人は大体は実技で、あまりにも筆記をなめてかかった人が少しだけ筆記で落ちるようなので、やはり実技はそれだけ難しく、練習が必要なのだと後から合格率のデータを見て思いました。

半分ぐらい私の回顧録感がありますが、少しでも今後受験する誰かの役に立つのであれば嬉しい限りです。

まとめ

自転車安全整備士・自転車技士に合格した話を書きました。やった対策や気を付けるべきこと、試験会場に行って後悔したことなど、誰かの役に立ちそうなことをまとめたつもりです。

来年度以降受ける人の役に立てれば投稿者としても嬉しい限りです。

以上です。お読みいただきありがとうございました。

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カテゴリー: 雑記

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