最近、自作キーボードを作ってから、やはり自分の思い描くキーボードを作りたいということでキーボードの設計をやっています。
そこで自作キーボード界隈では一般的に用いられているKiCad6.0系を使用しているのですが、そこで困った問題が発生しました。
それが何かを操作するとKiCadがフリーズするという問題でした。その解決方法について残しておきます。なお、あくまで私場合はこうだったというわけで万人がこの方法で解決できるとは限らないので悪しからず。
最初に結論から書いておくと、IMEの問題でした。まあ、これが何と干渉しているのかは全く想像がつきませんが、とりあえずIMEが原因でした。
今回は症状と解決方法を残しておきます。
まず、症状について書きます。
Kicadには基本的にはkicad_pcb、kicad_sch、kicad_proのファイルがあると思います。この中でkicad_pcbをエクスプローラーから選択して作業をするとごくまれにフリーズする程度であまり支障なく使えます。
ですが、kicad_proファイルからKicadのメニューを表示してそこから何かをしに行くと、その画面で削除、移動など、何かを追加したり移動、削除、編集作業をしようとするとフリーズするというものでした。
特定のファイルのみというわけでなく、全てのファイルで同様の症状が再現しました。
この症状が発生したPCの環境を以下に示します。
項目 | 製品名 |
CPU | Ryzen 9 3900X |
マザーボード | ASRock X570 Taichi |
RAM | DDR4-3433 16GB*4 (F4-3600C19D-32GSXW) |
GPU | Radeon RX6800XT |
電源 | RM850x 2017 |
SSD | M.2 512GB |
OS | Windows 10 Pro 21H2 Build: 19044.1706 |
Kicad | 6.0.5 |
このような環境で発生していました。
色々調べてみると、最も考えられる原因として目についたのは、IME不具合でした。別に文字入力はしていないのですが、これが原因であれば簡単に治せそうです。
IMEの場合の具体的な解決方法を見てみると、色々辞書などをリセットしたりしないといけないようで面倒な感じでした。
そこで、もう少し簡単に解決できる方法がないかを探し、治せる方法をみつけました。
方法としてはIME自体を丸々切り替えます。IMEを切り替えるというのは面倒に感じるかもしれませんが、正直簡単に治すならこれが一番です。ATOKのようま別IMEを追加で何かを入れる必要はありません。
というのも、現行のWindows10にはIMEが2種類搭載されています。最近Windowsを使っていて半角全角の切り替えで出てくる「あ」と「A」の文字が消えたと思いませんか?

そう、これがWindowsに2種類搭載されているIMEの古い方です。
最近になってWindowsのIMEが新しくなり、何も設定していなければ新しい方を使っています。こちらでは「あ」と「A」の表示がで出ないようになっています。この新しい方のIMEがKicadがフリーズする原因となっているようです。
なので、辞書のリセットなどをせずに簡単に解決するには、このIME自体を切り替えてしまえばよいわけです。
切り替え方法は非常に簡単です。
まず「Windowsキー」を押してメニューからWindowsの設定画面を開きます。

設定画面を開いたら、次に検索欄に「IME」と入力します。

IMEと入力したら、「日本語IME設定」という候補があると思うので、それを選択します。

このような画面になると思うので、「全般」を選択します。

一番下までスクロールすると、「以前のバージョンのMIcrosoft IMEを使う」というボタンがあるのでそれを選択します。これでIMEの変更は完了です。
旧IMEに吉変わっているかどうかは全角・半角ボタンを押して「あ」と「A」の表示が出るかどうかですね。出れば正しく切り替えられています。
後はKicadに戻って色々やってみてください。フリーズしなくなっていたら問題ありませんし、治っていなければ別の原因なので、他をあたってください。

私はこのようにしてIMEを旧バージョンにすることでフリーズが発生しなくなりました。
IMEを基に戻したい場合は設定の際と同様の手順をたどって、「以前のバージョンのMIcrosoft IMEを使う」の設定を解除するだけです。一つ切り替えるだけなので簡単です。
この情報が誰かの役に立てば幸いです。
以上です。お読みいただきありがとうございました。