最近キーボードのPCBを作製しているわけですが、試作の段階だと、機械にはんだ付けしてもらうと高いですし、できれば試作の段階は手動ではんだ付けしたいところ。
なので、はんだごてを使おうとするわけですが、我が家にあるはんだごてはHOZANのH-250です。
これは現在は廃盤となっており、後継のH-270に取って代わられています。15Wのセラミックヒーターの製品が30W品の代替になるのだろうか…?という疑問はさておき、後継機にはC型の交換ビットの設定があります。
ですが、明らかにビットの固定方法が違うため、後継機の補修部品は使えません。純正の補修部品にはB型、俗にいう鉛筆型のビットしかありません。チップのはんだ付けをするのにはB型は不向きなのでC型を使用したいのですが、現在はH-250の補修部品としてC型のビットは存在していないようです。
これを機に新しい物を買っても良い気もしますが、愛着もありますし、HOZANでC型の設定のあるはんだごては3,500円程度はするので、できれば今手持ちの製品の補修部品を探したいところ。
というわけで、HOZAN H-250に合うビットを探して使用できるかまで確認してみます。
目次
HOZAN H-250の情報
HOZANのH250は記憶上では非常に長い間販売されていたように思います。
H-250はビットの固定方法が古い?というか以前は広く普及していたタイプのはんだごてで、最近の温度調整ができる高級はんだごての部品と互換性はありません。
HOZANのH-250のページはこちら。検索でも簡単に引っかからないのが時代を感じてしまいます。
https://www.hozan.co.jp/corp/g/g3250/
このページを見ての通り、補修部品はH-254というB型のビットしかありません。ヒーターの補修部品はH-251。これは純正品を今後とも供給して欲しいところ。
このようにメーカー純正で購入できるものは選択肢がない状況になっています。
私の求めるC型のビットを使うにはサードパーティ製の物を使う他なさそうです。
後継機との違い
後継機は最初の方に紹介したようにH-270が用意されています。
これについて調べてみるとC型のビットして補修部品でH-274があります。
これ写真を見ての通りなのですが、明らかに太いし使えない感満載です。
実際に、色々調べてみるとこのビットはねじ切りがされていて、簡単に交換が可能とのこと。明らかに使えません。
その事実を知ったうえでAmazonとかで探してみると明らかに固定方法が違って固定できる気がしない製品ばかりです。
ところで、純正のビットの寸法ってどこにも乗っていないのかと思い調べてみます。公式ページには載っていませんでした。ですが、検索しているとなぜか寸法が書かれた画像が出てきます。
出処がしっかりしているところを探したところやはりAmazonに乗っています。
簡単に文字で書くと、ビットの直径は4mm、長さは70mmということみたいです。
この情報があればなんとか合う製品が見つかるかもしれないと思いさらに探します。
合いそうな製品
私自身は結構、中華製の怪しい製品が好きだったりするのですが、はんだごての部品を含めた一部の製品はできればメーカー製が良いと考えています。なので、メーカー製の中から合いそうなものを探しました。
安価なはんだごてと言えば、いまだに古いタイプのはんだごてなのに、あまり補修部品が提供されていません。ヒーターと標準のビット1種類とかですね。高級なはんだごてを買ってもらいたいメーカーの戦略なのかもしれません。
しかし、探せば古いタイプのはんだごての補修部品を見つけることができます。
goot(太洋電機産業)が販売していました。CA-30Rの補修部品として提供されているみたいです。この製品の補修部品として5種類のビットが用意されているようです。
基本的に最後の英文字が〇型ビットの〇の文字に対応しているので、私が欲しいC型ビットとして3種類あるようです。
どれも設計上は取付部が直径4mmとなっているので、H-250で問題なく使用できるはずです。
R-48BCはB型ビットの先端がC型になっているもの、R-48Cが通常のC型ビットでそれよりも先端が細いのがR-48SCとなっています。
この中で一番細いのはR-48BCで次点でR-48SCです。私はチップのはんだ付けで使用したかったので上述のBCとSCの二つを購入してみました。
見た感じでは太さは同じで間違いなさそうです。ただし、HOZANの純正ビットと違うのは、表面処理で、gootのビットは表面が結構ザラザラした加工なのに対して、HOZANの物はつるつるしています。
この加工の違いは問題ないとは思いますが、実際に使用して確認してみようと思います。
実際に確かめてみる
レビューも兼ねて先端の画像を載せておきます。
一番左が今まで使用していたHOZANのビットで、真ん中が新品のR-48BC、右が新品のR-48SCです。
R-48SCはこれC型か?と疑いたくなるくらい先端のC型となっている部分が小さいです。精密部品のはんだ付けに使いやすそうです。
それに対してSC型は思いの外太いなと感じます。少し大きめ部品の実装の際に使いやすそうですね。
長さはどちらともHOZANの純正ビットよりわずかに長いです。設計上は5mm長いことになっています。これを踏まえて取り付けや、実際の使用で問題がないかを確認していこうと思います。
まず、以下の写真が純正ビットの取付状態です。ぐらつきなどもなく固定がしっかりできています。純正品なので当然ではあります。
次に、今回購入したビットを試します。ビットを取り外すにはプラスのねじではない方のねじを外します。六角レンチを使う方です。
古いビットを外したら新しいのを差し込み動かないようにねじをし締めます。オーバートルクはだめです。最悪本体(はめる筒の部分)を壊します。
問題なく取り付けられます。ぐらつきもなく問題ありません。
長くなった分、一番押し込んでも純正より少しだけ長くなります。後は、これが実際に使えるかどうか試すだけです。で、実際に試したところ使用できました。
以前のこて先だと鉛フリーのはんだを溶かすのに苦労していましたが、新しくしたのもあって鉛フリーはんだでも快適に使用できました。今後とも是非供給を続けて欲しいですね。
まとめ
愛用のHOZAN H-250に適当な純正の補修部品が無かったので代替品を探しました。
その過程で純正のビットの外径は4mmであるということを確認して、それに合うC型ビットを探し、購入して使用できるかを確認しました。
その結果、純正のビットより長さは長くなるもの、問題なく使用することができることを確認できました。
私の目的は達成できたので満足です。同じような方がいるかもしれないと思い人柱になってみたので、同じような方の役に立てば幸いです。
以上です。お読みいただきありがとうございました。