Raspberry Piの欠点について(4B 3B+について)

Raspberry Piについて色々調べると、ここがいい!みたいな要はいいところばかりを見ている記事がほとんどです。比較で少しだけデメリットを取り上げているものもありますが、あまり大事に書いていないように思えます。皆さんにRaspberry Piのいいところではなく欠点について特集してみます。

ちなみに私はRaspberry Piは大好きですし、様々な用途で使っていますが、実体験も交えつつ使うなら絶対に気を付けたほうがいいですよってことをまとめているだけなので、Raspberry Piを使わないほうがいいというわけではないです。この点だけははじめに書いておきます。

目次

コスト関係

最初にコストのお話からしておきます。これは今まで使ったある事のある人なら割りと既知の話ではありますが、少しだけ掘り下げて説明します。

まずセットアップを終えて、使っている間はずっと必要になるものをまとめてみます。

  • Raspberry Pi本体(5500円~1万円)
  • OSを書き込んでおくSSDかmicroSDのどちらか(500円~)
  • 電源(1000円前後)

最低でもこれだけは必要です。Raspberry Pi 4B 2GBで5600円ほどなので現時点で最低でも7000円前後は必要であることがわかります。本当にあくまで最低限の話でストレージにこだわりだしたらきりがありませんのでとりあえず今回は最低限で計算してみます。デスクトップ環境で使って、普段のネットサーフィンに使いたいとなるとさらに以下のものが必要になります。

  • キーボード、マウス(安いもので1000円前後)
  • (mini)HDMIケーブル(1000円前後)

モニターは別途持っているという前提で試算しています。テレビでも大丈夫ですしね。ここでさらにプラス2000円ほどで合計9000円ほど。例えばお子様用でとかでモニターも別途必要となると1万円ほどプラスになります。これで最低限のデスクトップ環境ですが、モニターも含めれば2万円弱ぐらいはかかってくるわけです。この金額出すなら安いWindowsのPCとかでも同じ値段はするのでそちらのほうがいい気がしてくると思います。なんせ、Raspberry Piのいいところというのは安価なところだと思いますので。

モニターなしでの金額で計算をさらに続けると、あくまでこれでもデスクトップの最低限の試算ですので、快適に使うためにはさらなる投資が必要になります。例えばケースですね。実はRaspberry Piは結構発熱するので、ヒートシンクなしで全力で処理させると壊れたなんて話も聞いたことがあります。私は熱では壊したことがないので分からないですし、保護機能があるはずなのでそう簡単には壊れないはずなのですが、何はともあれ安全に長く使うのであれば絶対にケースは必要です。

  • ケース(1500円ほど)

ケースは写真1枚しか掲載していませんが私はこの記事に出ているものを使っています。

これも計算にいれると、1万500円ほど。もう1万円を超えていますが、コンピュータとしてみたときの全体の金額として考えるならば安い気もしますが、思い出してほしいのがRaspberry Piの金額です。今回は5600円ほどの本体で試算していますので、周辺機器で2倍近いコストがかかっていることがわかるかと思います。周辺機器をそろえると案外高くついてしまうのがRaspberry Piの欠点となっています。

デスクトップ環境で1万500円ほど、本当に最低限なら8500円ほどと今なっていますが、後の項目で紹介しますが、OSを書き込んでおくためのSSDなりmicroSDには少し容量を大きめのものであったり、耐久性にすぐれたものを買っておくことをおすすめしています。そういった耐久性の高いものを選ぶと大体上述の金額+1000~1500円ほどかかるので、最終的にはなんだかんだで最低限でも1万絵ほど、デスクトップ環境なら1万2千円ほどかかってしまうことになります。個人的には先ほどのように本体の金額を考えると結局高くついているのではないかと思ってしまい多少躊躇しますね。

金額の話はこれぐらいにして、次は性能などについてです。

性能について

詳しい性能の詳細については他のサイト様のほうが詳しかったりするので、細かいスペックについては省略しますが、知っておくべきことをピックアップしておきます。また比較的難しい話になり、お子様向けに新規でご検討されている方や詳しくない方は読み飛ばしていただいてかまいません。

ここからはOrange PiやRock Piなどといった他者の似たようなSBC(Single Board Computer)との比較も出すので、そういったハードウェアに興味のある方はお読みください。

SoCの製造プロセスルールの影響

SoC(System on Chip)は簡単に言えばCPUのことだと思ってください。Raspberry Pi 4BならBCM2711ですね。

この製造プロセスというのは12nmといったように長さで配線幅(実際の幅とは関係ないのですが、各社そういった言い回しをしています)を長さで表記しているのですが、この長さが短ければ短いほどよいです。ちなみにRaspberry Pi 3B+で採用されているBCM2837b0ですが40nmで、Raspberry Pi 4Bで採用されるBCM2711は28nmで製造されています。つまりRaspberry Pi4のほうが「いい」ものです。

この製造プロセスが数字が小さくなると何がいいかというと、高性能化、低発熱化を同時に達成できます。ちなみに数字が大きいと安く製造でき、小さいなればなるほどコストは高くなるため、Raspberry Piなどの安価なものでは古い数字の大きなものが採用されることがほとんどです。Raspberry Piは歴代40nmで製造してきたのですが、ここにきて高性能化を推し進めた結果、40nmでは性能も発熱も限界だったのかBCM2711は28nmで製造されることになりました。28nmでも発熱はすさまじく、ヒートシンクで逃がしてあげないとすぐに高温になってしまい、動作に支障をきたします。

製造プロセスの違いが生むのは上述で書いたことをまとめると以下になります。

  • 性能
  • 値段
  • 発熱(多ければ無駄が多いので電気代も高い傾向)

ここの3つがかかわることであれば無視しないほうがいい運用方法というのもありますね。

例えば24時間つけっぱなしでデータを計測したり、サーバのようにずっと動かし続ける場合は電気代もばかになりません。Raspberry Pi 4は前機種よりは性能はすごく上がった割には電力消費は小さいほうではありますが、消費電力は増えています。私はより良い性能で低電力を目指したいような使い方をしているものもあるので、そういった用途でRaspberry Piを使うのは不適当だと考えています。

他者のSBCだとVIM3やOdroid N2などに採用される最新のAmlogic S922X/A311Dは12nmで製造され、動作周波数、設計によるさらなる高性能化がはたされているため、CPUリソースを全て使い続けるような厳しい用途ではRaspberry Piよりも他のSBCの方が現状は向いています。ただしRK3399は28nmでの製造なので、Orange Pi4などのRK3399搭載SBCを使うぐらいならRaspberry Pi 4Bのほうがおすすめです。ただし値段が高くなってしまうので、ここは懐事情と相談ですね。

USBやGPIO機器の取り扱い

ここら辺のデバイスまわりは使うときは要注意です。USBなどにも供給できる電流の量が決まっているのですが、USB3.0は900mA、USB2.0は500mA供給できるわけですが、各2ポートずつあるので全て限界までつかったとすると合計は2.8Aとなります。

ここで推奨電源は5V3Aなので差し引きすると200mAしか残りません。たった200mAではおそらくSoCもうごきません。何が言いたいかというと、Raspberry PiにUSBデバイスやGPIO機器をたくさん繋ぐと電力が足りなくなったりします。

これによってシステムが不安定になって止まってしまったりするわけです。大体の場合はUSB機器の方に供給されなくなってUSB機器が不安定になって、システムは普通に動いていることがほとんどではあります。普段使っているパソコンみたいに好きなだけ使うと、システムが正常に動かなくなったり、デバイスを認識しなくなったりするので要注意です。

ポートがあるから全部使えるわけでもないというのがRaspberry Piです。割と他のSBCでも同様の事態に陥ったりします。あとは、これに関連してUSBの規格ぎりぎりまで電流を使うとUSBデバイスが不安定になったりするみたいなので、USBのHDDをUSBに繋ぐだけだと不安定になってHDDを見失ったりすることもあるようですので、ぎりぎりまで使う使い方も控えないといけないでしょう。

使い方で気を付けなければならないこと(耐久性について)

使い方においても気を付けなければいけないことがあります。例えば産業利用であったり24時間起動などサーバ運用する場合です。

これの何を気を付けないといけないのかというと、Raspberry Piの耐久性の話になります。私が一番困ったというか、気を付けなければならないというのがここです。Raspberry Piはあくまでパソコンみたいなものなので、必ずOSが必要でOSは基本的にUSBデバイスかmicroSDに書きこんで使用します。

このUSBデバイスは基本的にはUSBメモリやHDD、SSDなどといった記憶装置をさしているわけですが、microSDも含めてこういった記憶装置には寿命というものがあるわけです。HDDは衝撃さえ与えなければ非常に持ちますね。ただし消費電力が多く、上の「性能について」の項でも書いたようにRaspberry Piで使うには要注意のアイテムです。

残るはSSD、USBメモリ、microSDなのですが、これらは全て共通して同じような原理で動作しています。あるチップにデータを書き込むのですが、この書き込みの回数に上限が存在していて、たくさん書き込みを続けると壊れてしまうのです。私は何も考えず普通のmicroSDカードを買って5枚ほど壊しました。壊した時の悲劇と対策方法については以下の記事に書いています。

なので、産業用で利用するにしても、24時間起動のサーバ運用をするにしてもそうなのですが、OSを書き込んでいるデバイスの故障に気をつけなければなりません。

産業利用だと、保守として1年1回はmicroSDやUSBメモリは交換したいですね。SSDは実はこういう故障を防ぐためのシステムが備わっていることがほとんどなので、あまり気にしないでいいと思うのですが突然壊れたりもするので一概にどうとは言えません。数年に一度は交換して保守ですね。なので、産業利用などの際は保守についても考えなければならないわけです。トラブル対応の人件費はもちろん本体の予備や、こういった消耗品の交換も保守費用に含めなければならないため、手間や金額も思った以上に膨らむのが容易に想像できるかと思います。しかも頻度も割と高くなると思われます。突然壊れたり、保証期間内に壊れるものもこういったフラッシュメモリ系のデバイスは多いので想像以上に大変だと考えられますね。

個人のサーバ利用でもそうですが、遊び半分で温度計測をしているとかならいつか壊れてもいいとは思うのですが、ファイルサーバやVPNサーバのような外からアクセスしたりずっと安定して動いていることに意味があるようなものについては同様に一定周期での交換をしておいたほうがいいと思います。microSDが壊れた話をしましたが、大体3か月ぐらいで壊れるものがほとんどだったので、私の過酷な使い方だと普通のmicroSDカードの耐久性の限度なのかもしれません。面倒を省くためにも対策をしたうえで運用したいところです。

さてここで簡単に少しでも安定性を上げるお話をすると、デバイス単位で対策をするのが一番いいです。先ほどmicroSDを壊したときのはなしのリンクを張っていますが、あの記事の最後で対策をしているのでそれをしつつ、ハード側でも対策というのが一番です。ハード側での対策というと、耐久性の高いmicroSDというものがあるので、そういったものを使いましょう。産業利用の方は産業用microSDというものもあり高耐久性をうたっているものもおおいのでその中から選ぶといいでしょう。個人的におすすめは以下の記事に乗せているmicroSDです。産業用ですが、個人の利用で使っていて、耐久性の高さは、私が2年間続けて使って検証して問題なかったので私の使い方ではイチオシで、万人におすすめできるものだと思っています。産業用をうたっているだけあって耐久性は素晴らしいです。

個人で使う分には以下のもおすすめです。耐久性とコスパに優れています。

このハード側で対策するとどうしても初期費用が少し高めになったりして躊躇するのですが、安いのを買って数か月後に壊してまたやり直しとかになるよりは、後々を考えると全然高い買い物でもないので最初から耐久性に優れたmicroSDカードを利用することをおすすめします。だから最初の「コスト関係」の項でいいmicroSDを買うことをお勧めしているわけです。個人の経験だと壊したmicroSDのことを考えると結局安くつきます。

まとめ

長々書きましたが、欠点を理解しつつ使うのと、知らないので使うのとでは安心感も全然違ってきます。なので上で書いたような欠点については把握したうえでRaspberry Piを導入し、運用するようにしましょう。特に耐久性に関しては非常に大切で、どんな使い方でも絶対に抑えておきたい項目です。欠点をまとめましたが、決して使うなとか脅かしているわけでもないです。気を付けて、どんな欠点があるかを知ったうえで安心して使ってほしい一心で書いた記事です。これはどうなのとかあればコメントをいただければ追記などもしますのでよろしくお願いします。

この記事はこれで以上となります。お読みいただき、ありがとうございました。

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