アウトランクのシートポスト&サドル交換で軽量化!~アウトランク魔改造計画 実行編その4~

前回に引き続いてアウトランクの改造を行っていきます。と言っても、タイトルにある魔改造は初回で終わっているので、無難なカスタムをしていくような形になります。

というわけで、今回は軽量化に重点を絞った改造になります。タイトルにあるようにシートポストとサドルの交換で軽量化を狙っていきます。

一般的に、DAHON系の車体に通じて言えるのはシートポストが重いということで、この部分を軽量化することで大幅な軽量化が狙えることが多いです。規格が同じアウトランクで、かつ安価な車体なので、シートポストでも相当な軽量化が見込めそうです。

このように書きましたが、本当の目的は正しいポジションで乗れるようにすることにあります。アウトランクのシートポストが短く、大半の自転車乗りはポジションが出せないと思うので、それを改善するついでに軽量化もしてしまおうというのが今回の目的になります。

目次

純正シートポストの規格など

純正のシートポストの規格を始めに示します。以下のようになっています。

項目規格
シートポスト長500mm
シートポスト径33.4mm
サドル取り付け部スポーツタイプ
アウトランク純正部品の規格

シートポストの長さは微妙に短く、シートポスト径はDAHON規格です。それゆえ、シートポストの選択肢はさほどありません。

ちなみに、なぜ33.9mmが採用されているのかですが、私はメーカーではないので正しい理由は知りませんが、一般的な理由はお答えできるので書いておきます。その理由は基本的に強度にあります。

アウトランクのように小径車になればなるほど、シートポストの突き出し量というのは必然的に長くなる傾向があります。そして、長くなると、その分シートポストにかかる力が大きくなります。そのため、必然的に曲がらないように強度を出さなければならず、基本的にパイプ厚を太くするか、パイプ径を大きくする必要があります。そして、こうしたパイプは太くすれば薄くても強度が出せるため、軽量化などの観点からパイプ径を太くすることで強度を得るような設計にしていると言われています。このアウトランクも同じ理由だと思われます。

サドルは比較的に肉厚なものがついているので、これも一般的なスポーツタイプのものに変更するだけでもそこそこ軽量化になりそうな気がします。重量に関しては後で測定します。

なので、上記の規格を満たしつつ、軽量かつ、長いものを探す必要があります。

検討したこと

探す前から検討しなければならないのは、素材についてです。

まず金属かカーボンかというところですが、私は金属にしようかと思いました。

理由としては、もしカーボンを選ぶと、締め付けトルクを気にしなければならないのと、経験的にカーボンは締め付けたつもりでも回転してしまうことがあったりするので、それを避けたいと考えたからです。

なので私は金属のものから選ぶことにしました。自転車に使われる金属素材と言えば、アルミとチタン、マグネシウムあたりかと思いますが、私が探してみた感じだとアルミ製がほとんどです。チタン製は見つけましたが、長さが短かったり、さほど軽くないのに非常に高価でした。なので、消去法でアルミ製のものを使います。候補に挙がったのはこの3つです。

最初はLiteproです。安定の中華メーカーですね。カタログ重量は330g。

次はMicroHero。台湾の会社っぽいですがよく知りません。カタログ重量は330g。形も重量も同じなのでLiteproと出所が同じなのでしょう。

最後はVélo Line製です。こちらはしっかりとしたメーカー製。国内での取り扱いはジックなので安心です。国内メーカーらしくカタログ重量が385gと最も重いのが気になります。

自転車の価格的には、怪しいパーツを使ってこそコスパが良い軽量化ができると思うので、Litepro製のシートポストを利用することにしました。

ちなみに、長さは結構長くなる(10cm程度)ので、ポジションが出ないという方も軽量化以外の目的でも変更はおすすめします。

純正と交換後のシートポストの長さ比較

サドルに関しては、中華謎サドルかスパイダーの偽物あたりを使ってみたいなと考えていました。ですが、色々調べて居たら赤色のエスマニエのサドルが安く販売されていたので、それを使うことにしました。

中華サドルはEC90とやらが最近は人気みたいです。軽量なのに使い心地も良いとか。個人的に最後まで興味があったのはこのサドルでしたね。カーボンレールを使っていて120g程度らしく価格も5,000円程度と大幅な軽量化が狙えます。昔のスパイダーの偽物より軽いのには驚きました。

中華サドルより安かったのでエスマニエを選んだ感じですが、こだわりがなければより軽いので中華サドルの方がいいかもしれません(?)。

最終的に用意した部品

Liteproのシートポストのスペックとしては長さは600mm、カタログの重さは330g程度、オフセット0という感じの製品になっています。お値段は3,000円強。お値段もお求めやすく、軽量なのがポイントですね。

サドルはエスマニエのGTシリーズの142mm幅のもの。ロードバイクでSLR TM Flowの142mm幅のものを使っているので、幅は同じで別のサドルにしてみました。クッションが多めのサドルですが、カタログスペックで254g±5gとのこと。重すぎず軽すぎない良いサドルな予感です。ロングライドには使わないと思いますが、レーパンなしでも使いやすいぐらいがアウトランクにはあっているような気がします。

SMANIE GT142

写真を見ての通りですが、結構赤いので自転車共々真っ赤になってしまいますが気にしません。

純正のシートポストとサドルの重量

純正のシートポストとサドルの重量を測定しました。以下に示します。

純正シートポストの重量
純正シートポストの重量

492gと結構な重量があります。しかし、FIAT時代のAL-FDB140は600gオーバーであったことを考えると、完成車付属のシートポストとしては比較的軽量な部類になるかもしれません。

次に、サドルの重量を測定しました。

純正サドルの重量
純正サドルの重量

354gでした。こちらも”思っていたよりは”軽いなという印象を受けました。とはいえ、軽量部品よりは重量はあるので軽量化の余地は大きく残されています。

見た感じは結構分厚いサドルなのですが、ひっくり返すと中身がスカスカなのでその分軽いのだと思います。これぐらいの重量があるのにクッション性やお尻へのフィット感がさほど良くないのは、やはりコストカット重視の純正サドルだからでしょう。ここら辺はサドル交換で乗り心地が良くなって欲しいところ。

感想はさておき合計重量はこのようになります。

項目重量[g]
シートポスト492
サドル354
合計846
純正のシートポスト周りの重量

合計846gとなりました。この価格帯の車体にしては頑張っている方かもしれませんが、軽量化の観点でいうなら余裕があります。

交換後のシートポストとサドルの重量

次に交換後の部品の実測重量を見ていきます。

まず、Liteproのシートポストから計測しました。

Litepro製シートポストの重量

カタログスペック通りの330gでした。精度は良さそうです。

次にサドルの重量を測定しました。以下に示します。

エスマニエのサドルの重量

247gでした。そこまで重すぎず良いですね。中華カーボンサドルならこれよりも100g近く軽くできたりするので、そちらの方が良かったかもしれません。

交換前後の総重量をまとめます。

項目交換後の重量[g]交換前の重量[g]
シートポスト330492
サドル247354
合計577846
交換後のシートポスト周りの重量

よって、269gの大幅な軽量化が達成できました。コスパは相当良い部類かつ、乗り心地の改善もできるので文句なしです。

まとめ

269gの大幅な重量の軽量化を達成できました。また、シートポストの長さを長くしてポジションを出せるようにして、サドル交換で乗り心地もいじれるので個人的には必須カスタムだと感じました。シートポストとサドルの交換だけであれば自転車屋でも快く受けていただけると思うので、普段弄らない方や初心者の方にもおすすめできるカスタムだと思います。

以上です。お読みいただきありがとうございました。

1件のコメント

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です